姿勢が招く赤ちゃんへの影響

妊婦さんの姿勢と赤ちゃんの関係

妊娠中は骨盤の歪みやお腹の重みによって、妊婦さんは姿勢が悪くなりがちです。その弊害として、肩こりや腰痛など、妊婦さん自身に様々な弊害があることは広く知られていますが、実は赤ちゃんにも悪影響を及ぼすということをご存知ですか?

姿勢の歪みは子宮の歪みへ

妊婦さんの姿勢が悪くなると、なぜ赤ちゃんに悪影響があるのでしょうか。その理由は、姿勢が歪むことで子宮の位置がずれて、お腹の中の赤ちゃんに負荷がかかってしまうからなのです。

正常な子宮は、妊婦さんのお腹の中では真っ直ぐで丸い形をしています。赤ちゃんはその中で、膝を曲げ、背中や首を丸めた姿勢を取っています。これは赤ちゃんにとってもっとも負担が少なく、お腹の中での正常な発育ができる姿勢なのです。また、出産時にスムーズに子宮から出るためにも、この姿勢が最も適しています。

しかし、骨盤が歪んだり、お腹を前方に突き出した姿勢を取ったりすると、子宮のいちがずれて、赤ちゃんは身体を丸めた姿勢を維持できなくなってしまいます。

悪姿勢が赤ちゃんに及ぼす影響

それでは、妊婦さんの姿勢が悪いことによって、赤ちゃんの姿勢も悪くなると、どの様なことが懸念されるでしょうか。

1つ目に、赤ちゃんの発育への悪影響が挙げられます。正常ではない子宮環境下で発育した赤ちゃんはストレスが多く逆子になりやすかったり 生まれてからも夜泣きがひどいなど 精神的に不安定だったりします。

 

2つ目が、難産になりやすいということです。正常な姿勢の赤ちゃんは、頭を旋回させながらスムーズに子宮から外に出ることができますが、子宮の位置が悪かったり 産道が硬いなどのトラブルにより、回旋異常となり、大変な出産になりやすい傾向があります。

この様なことから、正常な出産を行うためには、妊婦さんが姿勢に気をつけることは非常に重要であるといえるでしょう。

妊娠中にとってはいけない姿勢とおすすめの姿勢

妊娠中、特に身体を歪ませやすい姿勢と、身体やお腹への負担が少ないおすすめの姿勢をご紹介します。

とってはいけない姿勢

まずはとってはいけない姿勢から見ていきましょう。

<座る時>

椅子に座る時は、絶対に避けるべきなのが脚を組むことです。脚を組んだ座り方は、骨盤が歪む原因になってしまいます。また、椅子に浅く腰掛け、腰が前に突き出しような座り方も、猫背に繋がるので辞めるようにしましょう。

床に座る場合には、脚を揃えて片側に倒す横すわりがタブーとなります。身体の重心が片方によってしまうため、姿勢の乱れを引き起こします。あぐらもいけません。股関節のねじれを引き起こし腸骨を開き それにより坐骨が狭くなるのでさけるべきです。

<立つ時>

妊婦さんが立つ時に陥りやすい悪姿勢が、反り腰と猫背の2つです。背中が丸まっていないか、腰が前に突き出していないか、常に意識するようにしましょう。
重心は必ずかかとにかかるように心がけてください。

<寝る時>

寝る時の姿勢は、姿勢の歪みに大きく影響するわけではありませんが、別の弊害があるのでご紹介します。

避けるべき姿勢は、横向き。骨盤がゆがみます。肩 顎関節も歪んでしまいます。正常な状態であれば仰向けで寝られるのが望ましいです。横にならないとお腹が張ったりするのは子宮位置がずれているためなので 早く元に戻しましょう。

妊婦さんにおすすめの姿勢

続いて、妊婦さんへの負担が少なく、身体が歪まない姿勢をご紹介します。

<座る時>

椅子に座る際には、座面の奥にまでしっかりと腰をかけ、背筋が真っ直ぐになるように座ることを意識してください。膝下が真っ直ぐになり、脚の裏が地面にしっかり着くと、より負担が軽くなります。また、床に直接座る場合には、正座か前方に足を伸ばして座るなど体がねじれない工夫をしてください。いずれにしても座っているじかんはあまり長すぎないようにこまめに動いてください。

<立つ時>

立つ時は、前後左右のいち方向に重心が偏らないよう、背筋を真っ直ぐに立つのがポイントです。自分の立った姿勢が歪んでいるかどうか分からない場合には、壁を利用した姿勢チェックがおすすめです。壁にお尻がつくくらいの距離に立った時に、肩や頭も同時に着く姿勢が理想ですので、もし先に頭や肩がついてしまったり、反対に、おしりしかつかない場合には、3点同時に壁につく姿勢を確認してみてください。

 

姿勢が歪んでしまった場合には、マタニティ整体を

意識して正しい姿勢をキープするのが一番ですが、妊娠中は女性ホルモンの影響やお腹の重みで、どうしても骨盤が歪みやすくなります。一度歪んでしまった骨盤は自然に整うことはありませんので、姿勢の歪みを自覚された方は、ぜひ当院のマタニティ整体を受けにいらしてください。